【税理士試験対策】所得税法無料講座第9回【退職所得Ⅰ】

お疲れ様です。

前回は給与所得を見ていきました。

今回は退職所得を見ていきましょう。

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退職所得の意義

退職所得とは、退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与及びこれらの性質を有する給与に係る所得をいいます。

恩給とは公務員がもらう退職金のことです。

これらを退職に直接基因して受ける一時金が退職所得となります。

計算方法

退職所得の計算方法は次になります。

(収入金額-退職所得控除額)×1/2=×××

※ 特定役員等退職手当に該当する場合は1/2は不要です。

特定役員等とは…

役員かつ、勤続年数5年以下の者をいいます。

収入金額

収入金額は基本的には退職金が計上されます。

ただ、注意してほしいのが退職給与・退職賞与といわれるものは退職所得に含まれないことです。

退職とついていますが、これらは、退職しなくても会社から支給をうけることができた給料及び賞与であるため、退職に直接基因しているとはいえないからです。

そのため給与所得になります。

退職所得控除額

退職所得控除額は給与所得控除額と同様で概算経費になります。

そのため、概算経費を計算する必要がありますが、給与所得とは異なり、収入金額に応じ計算しません。

退職金は勤続年数等を基礎に支給される性質から退職所得控除額も勤続年数を基礎に計算していきます。

その計算方法のまとめはこちらになります。

・勤続年数が20年以下の場合

勤続年数×40万円

・勤続年数が20年を超える場合

800万円+70万円×(勤続年数-20年)

20年×40万円でもいいのですが、勤続年数が20年を超えるときは、既に800万円は確定しているため

800万円と条文でも記載されています。

・障害者に基因して退職した場合

上記の金額から+100万円

(注)勤続年数については1年未満の端数は切り上げる(納税者に有利)

勤続年数

勤続年数については細かい所を見ていくとかなり難しいのですが、今回は基本的な所のみしかみていきません。

まず、勤続年数については

会社が退職給与計算期間を定めていたとしてもそれは関係ありません。

所得税法では、実際に引き続き勤続していた期間で判断します。

そのため、例えば会社に入社して半年間は試用期間だったとし、当該会社の退職金の計算期間には試用期間は含まれてなくても、勤続年数は実際に勤務していた期間で計算するため、試用期間も含まれます。

その他にも育児休暇や長期入院などで、欠勤していた期間があったとしても同様です。

源泉徴収

退職所得については、退職金等から一部、源泉徴収される場合があります。

源泉徴収される金額は次のとおりです。

下記以外(提出していない場合)

→収入金額×20.42%(概算)

「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合。

→適正額

適正額というのは、退職所得は、分離課税であるため、個別に、退職所得だけの所得税額を計算することができます。

そのため、その個別に計算した所得税額を源泉徴収します。

例えば、退職金10,000,000円、勤続年数15年とします。

退職所得の受給に関する申告書を提出している場合は

(10,000,000円-15年×40万円)×1/2×10%-97,500円=

102,500円×1.021%=104,652円

退職所得の受給に関する申告書を提出していない場合は

10,000,000円×20.42%=2,042,000円

となります。

非課税

退職金を受け取った場合でも非課税となるケースがあります。

それは死亡退職金の場合です。

死亡した場合の退職金は遺族が受け取るしかないのですが、その受取人である遺族も退職金というお金を受け取っているのならば当然もうけとなります。

ただし、その場合の退職金は相続税の対象となります。

そのため、そこに所得税を課税してしまうと2重課税となってしまうため、所得税法では非課税としています。

そのため、源泉徴収も行われません。

ただし、相続開始後3年を超えて支給額が確定した場合は相続税の課税の対象とならないことから、2重課税の問題が生じず、所得税の対象となります。

この場合の所得区分は(受け取った親族の)一時所得となります。

また、この場合であっても、源泉徴収は行われませんので注意してください。

まとめ

以上が退職所得になります。

続けて学びたい方はこちら(リンクを貼っていない時は作成中)

【税理士試験対策】所得税法無料講座第10回【譲渡所得Ⅰ】

この記事は作成当時(公開日又は更新日)の施行法令等に従って作成しています。

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