【税理士試験対策】所得税法無料講座第8回【給与所得Ⅰ】

お疲れ様です。

前回は不動産、山林、事業所得を見ていきました。

今回は給与所得を見ていきましょう。

スポンサーリンク



給与所得

給与所得は簡単に説明するならば

従業員が会社からもらう給料のことですね。

つまり、従業員が会社に労務を提供

その対価でもらう給料

が給与所得になるべき金額となります。

ただ、従業員はその他にも

手当

福利厚生

といったものの支給や経済的利益を受けることがあります。

当然これらも会社から受ける対価ですので

所得税を考えなければいけないのです。

ただ、すべて課税となるのか?

となると少し違ってきます。

結論から申すと課税するものと

課税すべきではないもの=非課税

に区分されます。

今回はその判定を行っていきましょう。

非課税となる特徴

非課税となる特徴としては次の2つだと思います。

それは

・費用に充てられるもの

・福利厚生と認められるもの

です。

では、まず費用に充てられるものの具体例を少し見てみましょう。

費用に充てられるもの

具体例を挙げて説明します。

出張手当

出張手当は出張旅費に係る実費弁済となるため非課税となります。

ただし非課税となる範囲は次の場合に区分されます。

1 旅費規程の定めがあり

 →支給額

2 旅費規程の定めがなし

 →実費額

旅費規程とは会社で旅費に関して定めた規定です。

つまり、「熊本から東京までの出張をする際に手当をいくら支給する」など

出張に関する取り扱いを定めているのです。

この場合に、所得税法ではその支給額が全額非課税となります。

これは、出張が多い会社などはすべての出張を精算するとなると事務処理が煩雑になるため簡素化を図るためだと思われます。

旅費規程が定められていない場合は

この方法を使うことが不可能ですので

実際に旅費として使用(精算)した金額までが非課税となります。

つまり、実費を超えて支給を受けた金額は課税されます。

通勤手当

通勤手当も支給を受けますが、実際は通勤のための費用として充てられるために非課税となりますが、旅費規程はありませんので

非課税額についても厳密に定められています。

非課税額は通勤方法によって異なります。

・ 自動車

 →距離に応じて

・ 公共交通機関

 →適正定期代

注 ただし15万円限度

・ 両方の場合

 →距離応じて+適正定期代

注 ただし、合計額で15万円限度

なお、自動車は距離に応じて非課税額が異なります。

詳細についてはこちらをご覧ください。

非課税額

公共交通機関の場合は15万円を限度

実際にかかる定期代を非課税額とします。

例えば

1ヶ月の定期代が30,000円ならば

30,000円までが非課税となりますし

30,000円で足りるのに

50,000円の支給を受けた場合は

差額の20,000円は課税されます。

給料の上乗せと変わらないからです。

また、実際に係る定期代が180,000円だとしても

限度は15万円としていますので

30,000円は課税されます。

このように法律で限度額があることを法定限度といいます。

また、特別車両料金等(グリーン車両)部分は非課税になりませんので

注意してください。

資格取得手当

資格取得手当についても非課税となります。

ただし、仕事で必要な場合に限ります。

なお、その場合は資格を受けるための受験会場までの交通費の支給も非課税の対象となります。

交際費

交際費は従業員が取引先などと接待目的で交際費の支給を受けた場合の取り扱いとなります。

簡単にいえば

実費相当額(精算必要)が非課税となります。

なお、旅費規程みたいに費規定などはありませんのでご注意ください。

また、精算を要しない渡切交際費といわれるものがあります。

これは全額課税されます。

精算しないので非課税にはできないからです。

スポンサーリンク



福利厚生と認められるもの

次に福利厚生と認められるものの具体例を紹介してきます。

結婚祝い金、出産祝い金など

例えば、結婚したときや出産した時

その他子どもが大学などに入学したときに

祝い金が支給されるケースがあります。

基本的に福利厚生は金銭支給は課税されますが

この祝い金の場合は金銭支給が社会一般的ですので

非課税とします。

ただし、社会通念上相当額であることが条件となります。

創業記念品・永年勤続記念品

創業記念品や永年勤続記念品は原則として非課税となります。

ただし、それぞれ次の要件を満たす必要があります。

・ 創業記念品

 →支給する記念品が社会一般的にみて記念品としてふさわしいものであること。

 →記念品の処分見込価額による評価額が1万円(税抜き)以下であること。

 →創業記念のように一定期間ごとに行う行事で支給をするものは、おおむね5年以上の間隔で支給するものであること。

・ 永年勤続記念品

→その人の勤続年数や地位などに照らして、社会一般的にみて相当な金額以内であること。

 →勤続年数がおおむね10年以上である人を対象としていること。

 →同じ人を2回以上表彰する場合には、前に表彰したときからおおむね5年以上の間隔があいていること。

レクリエーション費用

レクリエーション費用とは

社員旅行や忘年会、ボーリング大会など

会社での行事で会社が負担した場合にその費用は参加した従業員に対する経済的利益が認識できます。

ただし、従業員に供与する経済的利益の額が少額の現物給与は強いて課税しないという少額不追及の趣旨を逸脱しないものであると認められ、かつ、そのレクリエーション費用が次のいずれの要件も満たすものであるときは、原則として、その旅レクリエーションの費用相当額の経済的利益を参加した人の給与としなくてもよいことになっています。

1 特定の者だけで行わないこと

→役員だけで社員旅行など…

2 参加者が全体の50%以上であること

→支店ごとなどで催される場合はそれぞれの職場ごとで50%の判定を行う

3 社員旅行の場合は4泊5以内であること

→海外旅行の場合は外国での滞在日数で判定する。

(注)上記いずれの要件も満たしている旅行であっても、自己の都合で旅行に参加しなかった人に金銭を支給する場合には、参加者と不参加者の全員にその不参加者に対して支給する金銭の額に相当する額の給与の支給があったものとされます。

計算方法

給与所得の計算方法は次のとおりになります。

給与所得=収入金額-給与所得控除額

収入金額→課税される金額です。(非課税は収入金額になりません)

給与所得控除額→概算経費(収入金額を基礎に計算します)

(注)給与所得控除額についてはこちらをご覧ください。

国税庁

給与所得控除額

給与所得控除額は次の考え方により概算経費が認められています。

1 給与所得者の必要経費の概算控除

2 給与所得は、本人の勤労のみによって得られ、本人の死亡により直ちに失われるなど

 不安定なこと(担税力が弱い)に対する考慮

3 給与所得の把握(捕捉)が他の所得に比し相対的に容易であることに対する考慮

4 給与所得の源泉徴収による早期納付に基づく金利の調整

まとめ

以上が給与所得になります。

続けて学びたい方はこちら(リンクを貼っていない時は作成中)

【税理士試験対策】所得税法無料講座第9回【退職所得Ⅰ】

この記事は作成当時(公開日又は更新日)の施行法令等に従って作成しています。

スポンサーリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする