【税理士試験対策】所得税法無料講座第6回【配当所得Ⅰ】

お疲れ様です。

前回は利子所得の基本的な内容に関する説明をしていきました。

今回は配当所得に関する基本的な内容に関する説明をしていきたいと思います。

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配当所得

意義

配当所得は利益を財源とする配当が基本的に該当します。

具体的には

1 法人(外国法人を含む)から受ける配当

⑴ 剰余金の配当・・・株式会社

⑵ 利益の配当・・・持分会社

⑶ 剰余金の分配・・・協同組合

① 出資分量配当金・・・配当所得

② 事業分量配当金・・・事業所得(リベートであるため)

⑷ 基金利息・・・保険会社(相互会社)

などがあります。

ただし、公益法人・人格のない社団等からの分配金は除きます。=配当所得×

これらは、非営利法人であるため、利益を財源とする配当に該当しないからです。

では所得区分は何か?

原則:雑所得

清算・解散の場合:一時所得になります。

2 投資信託の収益の分配金(利子所得に該当するものは除く

⑴ 特定株式投資信託

⑵ 株式投資信託

⑶ その他

株主優待券

株主優待券は株主が受ける物であるが、原則は雑所得となる。

これは、株主優待は利益の有無にかかわらず行われるものであるため(交付側で損金経理することから)である。

ただし、例外として配当所得となるケースもある。

その場合は交付側で剰余金処分経理を行っている場合である。

利益を財源としているといえるためである(現物分配となる)

非課税

配当所得には非課税となる配当金が存在します。

それが

NISA関係

特別分配金です。

NISAは今回は説明しません。

なお、非課税とは、税金が課税されない収入です!

特別分配金

特別分配金は信託関係で生じます。

信託には

ユニット型

オープン型

といわれるものがあります。

簡単に説明するなら

ユニット型・・・途中参加不可

オープン型・・・途中参加OK

です。

特別分配金はオープン型の場合に生じます。

例題を設けて見ていきましょう。

Aさんが信託が開始と同時に10,000円の金銭を信託したとします。

その信託は順調に運用益を上げていきましたが、その後Bさんも途中参加したいため信託に参加したとします。

同様に10,000円を信託したとします。

では、信託終了において運用益が1,800円ある場合に、この1,800円はどの様にして配分するのでしょうか?

今回は2者しか登場していませんが、当然多数の投資者が存在します。

厳密な計算は煩雑であるため、簡単に計算します。

それが・・・元本を基準に配分するです。

すると、AもBも分配額は元本が同額のため、それぞれ900円になると思います。

しかし、それでは、先に始めたAが後から始めたBと同額の運用益では納得いきません。

そのため、Aが不公平にならないように

Bは信託を開始する時に一定の収益分配金を支払う必要があります。

この収益分配金は元本ではなく、信託の運用益に加算されます。

例えば今回はBは参加するうえで、元本10,000円の他に収益分配金200円を支払ったとします。

そうなると、先ほどの運用益1,800円に200円が加算され、2,000円の運用益となるのです。

これを、先ほどいった元本で分配します。

すると

A→1,000円

B→1,000円

となります。

また、同額?

となるかもしれませんが

Bは信託参加する時に200円の収益調整金を支払っています。

そのため、実質的なもうけ(収入)は800円となるのです。

そのため、このBにとって200円はもうけではないため、所得税を課税すべきではないことから、非課税となっています。

この200円のことを特別分配金といいます。

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計算方法

配当所得=収入金額-負債の利子

となります。

源泉徴収税額

配当金(分配金)は支払いを受ける際に一部源泉徴収されます。

では、いくら源泉徴収されるのか詳しくしみていきましょう。

源泉徴収される割合は既に決まっています。

が、それは上場かそれ以外かで異なります。

上場株式等→収入金額×20.315%(所得税:15%、復興税0.315%、住民税:5%)

上記以外→収入金額×20.42%(所得税:20%、復興税0.42%)

となります。

復興税はそれぞれの所得税率に2.1%乗じた割合です。

なお、この源泉徴収税額は利子所得Ⅰでも解説しましたが、確定申告により精算されます。

ただし、上場株式等の源泉徴収税額の5%部分は精算されませんので注意してください。

所得税の前払いではないためです。

上場株式等の種類

上場株式等の種類は次に掲げるものをいいます。

・金融商品取引所に上場されている株式等

・公募の投資信託の受益権

(注)公募→一般から募集すること。(上場に類似)

・特定株式投資信託→上場のみ運用

・その他(次回以降に説明)

負債の利子

負債の利子は借入金等で株式等を購入した場合に支払った利子です。

ただし、次の点に留意してください。

・負債の利子は株式等の所有期間に対応する部分のみ

例えば、4月に借り入れ、株を5月に購入した場合で当該借入金の利息が9万円の場合は

負債の利子は9万円ではなく

9万円×株式の所有期間(8月)/借入期間(9月)=8万円

となります。

・無配に係るものは他の株式等の配当から控除可能

これは、個別対応ではなく、包括対応という意味です。

これも例題を出しましょう。

1A株式の配当 10万円(負債の利子1万)

2B株式の配当 0円(負債の利子1万円)

の場合です。

配当所得の計算は次になります。

10万円-(1万円+1万円)=8万円

となります。

・年末保有の株式等に係る負債の利子のみ控除可能

最後は負債の利子は12月31日において保有している株式等についてのみ控除することができます。

なので、12月31日保有していなければ控除は不可能ということになります。

ただし、他の取り扱いがありますので、またその時に説明します。

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まとめ

以上が配当所得Ⅰになります。

基本的な部分をおさえていきましょう!

問題

ここでは、割り戻しの計算を学びます。

算数レベルですが、問題では配当金の金額が源泉徴収された後で表示されている場合がありますので、それを当然税引き前の金額を収入金額とする必要があります。

なので、税引き前に自分で計算する必要があります。

割り戻し方法は

上場株式等→手取額÷(100%-20.315%)=税引き前(収入金額)

上記以外→手取額÷(100%-20.42%)=税引き前(収入金額)

手取額が79.685%(79.58%)なので、それで割り戻せば100%になるからです。

なお、特別分配金があるときは特別分配金に対して源泉徴収されません。

そのため、次の様な算式となります。

(手取額-特別分配金)÷(100%-20.315%(20.42%))=収入金額

では問題です。

・上場株式 手取額398,425円

・非上場株式 手取額636,640円

・公募株式投資信託 手取額826,850円(特別分配金30,000円含む)

以上が、今回配当所得Ⅰになります。

では、また!

続けて学びたい方はこちら(リンクを貼っていない時は作成中)

【税理士試験対策】所得税法無料講座第7回【不動産所得Ⅰ、事業所得Ⅰ、山林所得Ⅰ】

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